2019/03/23

「なぜウソつくの?」|ギャンブル依存症者の気持ちと対応策

ピノキオ

「もうギャンブルしないって言ってたのに...。どうしてウソつくの?」

 

「『オレは借金してない』っていうんです。でもホントはギャンブルして、友達からお金をたくさん借りていて...。」

 

皆さんの中にこのようなお悩みを抱えた人はいませんか?

 

ギャンブル依存症は精神疾患の1つで、ギャンブル依存症になると当事者は「やめなきゃ」と思いながらも、やめることができず結果的にウソをついてしまうことがあります。また、ギャンブル依存症になると、何をしていても「ギャンブルをしたい」気持ちが抑えられなくなり、ギャンブルを続けるためにウソをついてしまうケースもあります。

 

この記事では「ギャンブル依存症当事者の気持ち」と「当事者にできる対応策」をお伝えします。

 

目次

 

1. ギャンブル依存症の人はなぜ嘘つくの?

ウソつきピノキオ ギャンブル依存症とは、ギャンブル依存症 とは「金銭的な問題や社会的な問題を抱えてもギャンブルをやめられずに続けてしまう状態のこと」をいいます。

 

具体的には、ギャンブルのために借金をしたり、ギャンブルを続けるために、会社を休んだり、学校に行けなくなるなどし社会的に何らかの不具合を生じている状態をいいます。ギャンブル依存症になるとギャンブルについての制御が困難になるため、当事者本人だけでなく家族や周囲の人間にも影響が大きい障害といえます。

 

ギャンブル依存症は精神疾患の1つで、本人の意志の弱さによるものや怠けによって引き起こされるものではありません。ギャンブル依存症の状態は勝手に自己治癒することはほぼないため、ギャンブル依存症を克服するには、第三者(病院や依存症回復施設)と連携し治療にあたる必要があります。

 

さて、最初の「ギャンブル依存症当事者はなぜウソをつくのでしょうか?」という問いに戻ります。なぜウソをつくのでしょうか?

 

これは実際に弊社に相談に来たケースを元に我々がいくつかの「ウソ」の種類があると考え、お伝えさせていただきます。

 

①その場しのぎのウソ

「借金なんてするわけないじゃないか...。自分のお金だけでやりくりしてるんだ。」

「ギャンブルはしていない!!」

といいつつ、本当はギャンブルをしてしまったり、借金をしている場合もあるでしょう。

このようなウソをつく理由として、正直にギャンブルがやめられないことを周囲に伝えることで、叱られたり、非難されたり、見放されることを恐れているからだと思います。

 

②言い逃れのためのウソ

「上司に叱られて、イライラしたから『憂さ晴らし』のためにギャンブルをしたんだ」ともっともらしいことを言っていても、本当は自分が「ギャンブルをやりたい」という気持ちを抑えられなかった、というケースもあるでしょう。このような口実をみつけてギャンブルをする自分を正当化しようとします。周囲に「ギャンブルやめないで、甘えてる」などと非難されないようにするための言い逃れのためにウソをつく場合もあるでしょう。

 

③約束を守れなかったがためのウソ

「もう借金なんてしない、周りに迷惑はかけずまっとうに生きていく。」

「2度とギャンブルはしない。」

このように周囲に約束し、ギャンブルなしの生活をがんばって送ろうとする人もいます。しかし、ギャンブル依存症当事者は、何かのきっかけで禁断症状が生じる可能性があります。「ギャンブルをやりたい」という気持ちが抑えられず、ついギャンブルに再度手を出してしまうのです。

 

2. ギャンブル依存症当事者にできる4つのこと

ウソをつくギャンブル依存症者に対して、周囲の人たちができることはなんでしょうか?

 

①ギャンブル依存症者のウソは病気のせいだと理解する

ギャンブル依存症は精神疾患の1つです。そのため、本人の性格や甘えというよりは、「ギャンブルを脅迫的にやりたいと思ってしまう病気」のため、場合によってはウソをついてしまいます。

 

本人のやっている行為やウソをつき続けることに周囲が傷ついたり、攻撃するのではなく、病気なのだと割り切ることも、またギャンブル依存症当事者に対する見方を変えるためにも必要なのかもしれません。

 

②ウソを過度に責めない

ギャンブル依存症当事者は、治療をはじめる前も、あるいははじめたあとも、ウソをついてしまう場面があるかもしれません。

 

「ギャンブルは今日で最後にするから」
「今までパチンコで負けてた分取り返したら絶対やめるから」

 

そんなことを言ってもギャンブルをやめられないかもしれません。しかし、それを過度に責めるのでは、ギャンブル依存症当事者のストレスがたまり、ストレスがたまったことが引き金にギャンブルをしてしまう可能性があります。

 

過度に責めるのではなく、ウソをつかれた周囲者は「私はあなたにウソをつかれたことが悲しいです」とアイメッセージで自分の気持ちを伝えてみてください。

 

③ウソが出てこない会話を心掛ける

ギャンブルしていたとわかっているのに、ギャンブル依存症当事者がギャンブルをやっていなかったのでは…。とわずかな望みのために「今日はどこに行ってたの?」と聞いてしまうケースもあるかもしれません。

 

しかし、それはギャンブル依存症当事者の気持ちを追い詰め、本当はギャンブルをしていたのに、「今日は同僚と飲みに行っていたんだ」などとうそをつかせるきっかけを与えているかもしれません。

 

ギャンブル依存症当事者も、質問したその人を悲しませたくない、失望させたくない思いでウソをつく可能性もあります。そして、ウソをつく方もつかれる方も、双方が傷つく可能性があります。

 

ギャンブル依存症当事者がウソをつきそうな内容の質問はせずに関わってみてください。その関わりの中で、ギャンブル依存症当事者が少しずつ変わっていく場合があります。

 

④ギャンブル依存症者の家族であるあなたもウソをつかない

「ギャンブルをあなたがやめないなら、離婚するから。」
「パチンコをあなたがやり続けるのなら、私はもうストレスで死んでしまいます。」

 

ギャンブル依存症当事者のそばにいるあなたは思わずこのような言葉を言ってしまうかもしれません。しかしその後、あなたはどうしましたか?

 

ギャンブル依存症当事者に自分の気持ちを伝えたいのはよく分かりますが、これらの言葉を言ったとしても状況が良くなる見込みは高くありません。なぜなら、ギャンブル依存症は本人の意思でコントロールできない病気だからです。

 

あなたが「離婚」等を口にしても、それを実行しないことが分かると、依存症当事者たちはかえってギャンブル行為をエスカレートしてしまう可能性も考えられます。

そのため、どんなにギャンブル依存症当事者の行動が許せなくても、約束できない約束はせず、ウソをつかないようにしてください。

 

とはいえ、ギャンブル依存症の家族のあなたは、ストレスを過度にためているかもしれません。そのため、一人で抱え込まず第三者を頼ってください。(アルバでも無料相談を行っています。)

 

3. まとめ

癒し 次のステップ

いかがだったでしょうか。

 

今回の記事では、ギャンブル依存症当事者のウソに苦しむ方へ「ギャンブル依存症当事者の気持ち」と「ギャンブル依存症当事者のウソへの対応法」についてお伝えしていきました。

 

これまでの内容をまとめさせていただきます。

 

  • ①ギャンブル依存症とは、金銭的な問題や社会的な問題を抱えてもギャンブルをやめられずに続けてしまう状態で精神疾患の1つです。

  • ②ギャンブル依存症になると様々な理由でウソをつく可能性があります。

  • ③ギャンブル依存症当事者がウソをついたとき、ウソをついたことを責めずに依存症当事者と関わってみてください。

 

私たちヒューマンアルバでは、あらゆる依存症関連の治療プログラムを就労まで含めた一括のサービスとして提供しています。

 

依存症を抱えた当事者の苦しみに寄り添い、過去から苦しみ続けた依存症当事者やその家族に寄り添います。そして、依存症当事者が人生で次の一歩を踏み出せるように就労等のサポートもしています。

 

もしご相談等あれば費用はかかりませんので、せひご連絡ください。

 

お電話でのご相談が難しければ、メールでもお待ちしております。

 

自分たちで悩まず、ぜひ私たちのような専門機関を頼っていただけると幸いです。

 

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依存症者を回復につなげるためには、まずご家族が対応を変えていく必要があります。

 

・つらい思いを吐き出す場として

 

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ぜひ、ご活用ください。 (お申し込みはこちらから)

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参考:

・西川京子 (2013) 『知っていますか? ギャンブル依存 1問1答』解放出版社
・大谷信盛 (2015)ギャンブル依存者のタイプ分類と公共政策 ─グループ属性から効果的な依存問題対策を導く試み─  大阪商業大学アミューズメント産業研究所紀要 第17号

・高橋英彦・鶴身孝介・藤本淳(2017) ギャンブル依存症の神経メカニズム  Translational Psychiatry

 

ライター名: 松友萌