2019/01/20

ギャンブル依存症当事者の家族の気持ち|当事者の幸せを願って。

黄緑 鉛筆

「旦那がギャンブルにはまってしまって。 真面目な旦那だったのにどうして?」

 

「息子がギャンブル依存症で大学を留年しました。これからどうすればいいのでしょうか?」

 

あなたはこうお悩みかもしれません。

 

「自分には関係ないから」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。

 

しかし近年の調査では、「生涯において、ギャンブル等依存症が疑われる者」の割合は全体の 3.6%(推計 320 万人)と報告されています。

 

ギャンブル依存症は、決して遠い世界の話ではないのです。

 

あなたはギャンブル依存症の方が身近にいる「ギャンブル依存症の家族」ではありませんか。

 

この記事ではギャンブル依存症の家族に向けて、家族が当事者にできることをお伝えします。

 

目次

 

1.ギャンブル依存症とは? チェックリスト

ギャンブル依存症とは、パチンコや競馬などのギャンブルにのめりこみ、日常生活で様々な問題が生じているにも関わらず自分の力だけではやめたくてもやめられない病気のことです。

 

ギャンブル依存症になると、「会社に行けない(欠勤)」や「借金をし続けて破産する」などの問題が生じ、当事者も家族も苦しみます。

 

ギャンブル依存症はWHOでも正式に「ギャンブル障害(Gambling Disorder)」と呼ばれる精神疾患の1つです。

 

ギャンブル依存症は、様々な生きづらさを抱えた人たちがその苦しさを紛らわすためにギャンブルに手を出し、次第にはまっていくケースがあります。

 

また「孤独感」や「寂しさ」などの満たされない思いを埋めるためにギャンブルをし、依存症になるケースもあります。

 

非常にストレスのかかる環境にいたために、一時的にその苦しさから逃れるため依存症になるケースもあります。

 

ギャンブル依存症になると、ギャンブルへのめり込みから学業や仕事に身が入らないことがあります。

 

そのため学校を退学したり、失業したりする事例が少なくありません。

 

金銭面でも、ギャンブル依存症当事者は借金を重ね、窃盗や横領等の犯罪に手を出したり、自殺等に追い込まれるケースが見られます。

 

家族や友人関係を顧みないことで、次第に周囲から距離を置かれ孤独化することも珍しくありません。

 

ギャンブル依存症当事者の家族に焦点を当てると、当事者との言い争いや彼らにウソをつき続けられることで、家族にとって家庭が「安心安全の場でなくなる」可能性があります。

 

ギャンブル依存症者の家族は精神的に追い込まれ、うつ病等の精神疾患を発症することもあるのです。

 

「もしかしたらあの人は(自分は)ギャンブル依存症かも?」とお悩みかもしれません。

 

以下では、ギャンブル依存症の症状として特徴的なものを紹介します。

 

ギャンブル依存症チェックリスト

・高揚感を得るためにギャンブルへの支出が増える。

・ギャンブルをやめたり、行く回数を減らしたりすると、頭がぼーっとしたり、落ち着かずにイライラする。

・ギャンブルをやめよう、減らそうとしても成功しない。

・ギャンブルのことばかり考えてしまう。

・嫌な気持ちの解消の為に、ギャンブルをすることが多い。

・ギャンブルで負けると、取り戻そうと深追いする。

・ギャンブルにのめりこんでいることを隠すため、周りの人にウソをつく。

・ギャンブルのために大切な人間関係、仕事、教育を受ける機会等を失いそうになる、または失う。

・ギャンブルによって破綻した状況から免れるため、他人のお金に頼る。

 

上記のうち、4つ以上当てはまる方はギャンブル依存症の疑いがあります。

 

別のチェックリストでは、ギャンブル依存症自己診断(SOGSテスト)などがあります。

 

こちらもぜひご活用ください。

 

2.ギャンブル依存症の家族の気持ち

家 緑の背景

ここまでギャンブル依存症について簡単にお伝えしました。

 

ここからは実際に「ギャンブル依存症の家族」である方のインタビューを通して、家族の気持ちを振り返りたいと思います。

 

弊社代表の金井に「ギャンブル依存症の父」や「家族への思い」について伺いました。

 

金井さんから見て、お父様がギャンブル依存症になったきっかけや、その時の印象的なエピソードを教えて下さい。

僕の父がギャンブル依存症になったのはいつ頃かははっきり覚えていないのですが、僕が中学生頃の父の転職がきっかけだと思います。

 

元々父は「地元のゴルフ場の現場スタッフ」として働いていました。

 

金銭的にも決して裕福ではなく、僕の姉や僕の将来のことを考え、「きっとこれから息子や娘は受験や進学でお金がかかる」「もっと稼げる仕事をしないと」と考え、子どもや家族を思って父は転職をしました。

 

そして父は転職し、トラックの運転手として働く傍ら空いている時間はアルバイトをし、休みなく働いていました。

 

しかし、休みなく働いていたこと、転職先の人間関係などからストレスを抱え、ストレス解消のため、「ちょっとだけ」とパチンコ、競馬に手をだしました。次第にギャンブルにのめり込んでいきました。

 

実際にギャンブル依存症のお父様の当時の様子について教えてください。

父はギャンブルにはまりだすと、ギャンブルをするためにウソをつき続けたり、母の宝石を売り払って、そのお金でギャンブルをしていました。

 

また、父が家に帰ってくると、いつも父と母が喧嘩していて、そばにいた妹が大泣きしていました。

 

ギャンブル依存症末期の頃、父は頬もこけ、顔の表情も悪く「病気の人」のような顔でした。

 

最後の方は家にも帰ってこず、借金も400万ほどありました。

 

金井さんがギャンブル依存症のお父様や家族に対してその当時どのような思いを持っていたか教えてください。

その当時、父が「ギャンブル依存症」という病気だと知らず、最初の方は心配していたものの、次第に父のことを憎んでいきました。

 

そして何より、自分の母が父を思って毎日泣いているのをみてつらかったです。

 

母が「今日はこんなことがあってね...」と僕に父との出来事の話をしてくれましたが、その話を聞くことがしんどい時期もありました。

 

また、苦しんでいる母を助けたい思いもあり、「そんなにつらいなら別れればいいじゃん」と言っても、別れず、毎日母がつらい思いをしている様子にやるせなさを感じました。

 

ギャンブル依存症当事者の家族ということで金井さん自身も大変苦しかったと思うのですが、その当時の心の支えは何ですか?

僕が中2から高校3年生の頃まで、父のギャンブル依存症は続き、つらく感じていた時期もありました。

 

しかしそれ以上に、「ギャンブル依存症の家族」がほかにも300万以上いることに対してやるせなさを感じました。

 

というのも、ギャンブル依存症は当事者も家族もつらい状況で、きっと自分と同じかそれ以上に苦しい人もいると感じ、「なんでこんな苦しい人がたくさんいるんだろう」と憤りやもどかしさを感じました。

 

また、僕のその当時の心の支えは「憧れている孫社長のようになりたい」という野望でした。

 

受験の合間にビジネス書を読み、「自分もこうなりたい、こうなれたら人生を変えられる」と感じていました。その当時は野望があったからこそ生きてこれました。

金井さんはギャンブル依存症問題でつらい思いをされている方々にどんな言葉をかけたいですか?

依存症当事者の家族は将来に希望を持てないかもしれません。

 

依存症当事者の回復を願いつつも、どうしていいかわからず一人で抱え込んでしまいがちです。

 

でもどうか一人で悩まず第三者を頼ってほしいです。

 

依存症当事者の家族は、家族が依存症になって「自分は幸せになっちゃいけないんじゃないか」と思うかもしれません。

 

しかし、どうかまずは自分の幸せを考えて元気でいてください。

 

依存症の家族であるあなたが元気でいることで、依存症当事者が治療を決め、回復する過程でもそばにいて支えることができると思っています。

 

3.ギャンブル依存症の家族にできること

風景 一本道

ギャンブル依存症の家族が当事者にできることをお伝えします。

 

①依存症の知識を身につける

依存症当事者のご家族は「自分のせいでは」と罪悪感を持ったり、当事者を思うあまり過度にサポートしてしまう場合もあるでしょう。

 

しかし、依存症は「心の病気」で誰のせいでもありません。

 

依存症当事者の家族を救うために、依存症の知識を身に着けてください。

 

そうすることであなたが過度に落ち込まず、今後どうしたらよいか方向性が見えるかもしれません。

②ギャマノン等に参加する

2つめにギャンブル依存症の家族であるあなたが気持ちを抱えすぎず、苦しい気持ちを吐き出せる場を見つけてください。

 

具体的には「ギャマノン」というギャンブル依存症の家族が参加できる自助グループもあります。

 

ここでお互いの気持ちを吐き出すことで、孤独感や、やるせなさを緩和できるかもしれません。

 

弊社でも依存症当事者の家族会を定期的に行っています。よければご参加ください。

③家族のあなたも元気でいる

先ほども述べました通り、依存症当事者の家族は日々ストレスを感じていたり、罪悪感や苦しみを抱えています。

 

知らず知らずのうちに無理をしている方もいるかと思います。

 

どうか、まずは自分の心のケアをしてください。

 

依存症当事者のサポートのために奔走しているなら、ゆっくりやすむ、心地よい音楽をきいてリラックスするなど自分の「気持ちよい」と思えることをしてください。

 

4.まとめ

①ギャンブル依存症は、日常生活に問題があっても、自分の意思ではやめられない病気です。

②家族側は、気づかないうちに無理をしている場合があります。まずは自分を第一に考えてください。

③ご家族の皆さんは「依存症の知識を得る」「孤立化しない」「元気でいる」ことが大切です。

 

弊社では依存症当事者だけでなくその家族の力になりたいと願っています。

 

どんな些細なことでも構いません。

 

お気軽にご連絡ください。

 

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社名: 株式会社ヒューマンアルバ

住所: 〒214-0038神奈川県川崎市多摩区生田6-4-7

TEL: 044-385-3000 (受付時間: 平日10:00-17:00)

 

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ヒューマンアルバでは、定期的に『家族会を開催しております。

 

依存症者を回復につなげるためには、まずご家族が対応を変えていく必要があります。

 

・つらい思いを吐き出す場として

 

・状況を変えていく学びの場として

 

ぜひ、ご活用ください。 (お申し込みはこちらから)

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参考:

・大谷信盛 ギャンブル依存者のタイプ分類と公共政策-グループ属性から効果的な依存問題対策を導く試み(2015)-大阪商業大学

・高橋三郎,大野裕 監訳 DSM-5 精神疾患の診断・統計マニュアル(2014)医学書院

ギャンブルの問題で悩んでいる方へ|長野県精神保健福祉センター

 

ライター名: 木原彩