2018/10/28

ギャンブル依存症を克服し、生きづらさを解消する3つの方法

あなたは今「明日からギャンブルをやめよう、ちゃんと克服するんだ」と思い、この記事を読んでいるかもしれません。

 

もしくは「ギャンブル依存って克服できるの?」「一生このままなの?」と不安なのかもしれません。

 

不安な気持ちであれば、心配しないで下さい。

 

ギャンブル依存症は適切に専門機関を頼ることで十分克服可能です。

 

今回は、「ギャンブル依存症の克服方法」と「家族が当事者にできること」をお伝えしていきます。

 

目次

 

1. ギャンブル依存症は克服できるの?

ギャンブル依存症は、結論から言うと克服することが可能な病気です。

 

しかし、そのためには「時間」と「根気」が必要になります。

 

後ほどお伝えしますが、依存症は脳そのものに変化が起こると言われています。

 

そのため、本人やご家族が強い意思で「ギャンブル依存症は克服できる」と信じ、長い目で見て治療を行っていく必要があります。

 

ギャンブル依存症は再発の多い疾病でもあります。

 

それではなぜ再発が多いのでしょうか?

 

これには大きく分けて3つの理由が考えられます。

 

1つ目に、脳活動が「ギャンブル依存症」になることで変化することがあるからです。

 

脳には報酬系と呼ばれる神経回路があります。

 

人は欲求が満たされたときドーパミンが分泌されることでその回路を活性化させ、快の感情を持つといわれています。

 

ギャンブル依存症患者にとって、ギャンブルをすることや勝つことで自分の欲求が満たされ、達成感等の快の感情を生む可能性があります。

 

しかし、快の感情は一時的なので、「もっとその感覚を味わいたい」と癖になり、どんどんギャンブルをしてしまうという可能性があります。

 

2つ目に、ギャンブルにはまることで脳の抑制系に異常をきたすことがあるからです。

 

ギャンブル依存症の脳活動をみると、脳の前頭野内側の活動が低下し、衝動的になることがあります。

 

そのため、何かの刺激に容易に反応してしまいやすくギャンブルに手を出してしまうのだと考えられています。

 

3つ目に、当事者がストレスに脆弱である可能性があり、かつギャンブル依存症の家庭で多大なストレスが当事者や家庭に降りかかる場合があるからです。

 

ギャンブル依存症になったことで、多額の借金を抱えている可能性や家族を巻き込んで大きなトラブルを抱えている可能性もあります。

 

実際ギャンブル依存症を克服していく中で、借金を返済していく必要がある場合もあります。

 

その過程で当事者や家族はストレスを抱える可能性があります。

 

その際に、そのストレスが引き金となり、再びギャンブル依存症になってしまう可能性もあります。

 

ギャンブル依存症になった人にはもともと精神的不安定を抑えるためにギャンブルをする人もいます。

 

ギャンブル依存症になる人は、そもそもストレスに対して脆弱な性質を持っている場合があります。

 

そのため、何かストレスがあった場合、容易にギャンブル依存症を再発してしまうのです。

 

2. ギャンブル依存症を克服するには

①病院等で投薬治療や認知行動療法等を受ける

現在の医療ではギャンブル依存症、アルコール依存症などの渇望を抑制する薬物で効果的なものはあまりないといいます。

 

しかし、ギャンブル依存症になった背景にうつ病や不安障害等の精神疾患や発達障害が背景にある場合は、抗不安薬などを処方し、ギャンブル依存症の根本原因に対して投薬治療を行っていきます。

 

また、認知行動療法等を学び、ギャンブル依存症の衝動を抑え、依存症を克服するという治療法もあります。

 

認知行動療法とは、自身のものごとの捉え方に気がついたうえで行動を変えていくことを目的とした行動療法の1つです。

 

認知行動療法を行うことで「自分がどんなときにギャンブルをしてしまうか気づき、どう認知を変えれば行動を変えられるか」考え、ギャンブル依存症と向き合います。

 

②カウンセリング

ギャンブル依存症になってしまう背景に、それまでご自身がしんどい思いを抱え「生きづらさ」を抱えていた可能性が高いです。

 

そのため、単なるギャンブル依存症の克服という治療法ではなく、依存症になった背景にある「その人の生きづらさ」に対してアプローチする必要があります。

 

近年の医学研究では、ギャンブル依存症患者には強い抑うつや不安があると報告されています。

 

単にギャンブル依存症を克服しただけでは、「その人がその人らしく生きていける」ようにはならない可能性があります。

 

臨床心理士等のカウンセラーに相談することで、依存症の克服だけでなく、ギャンブル依存症になる前から抱えていたかもしれない「生きづらさ」や悲しみを癒せるでしょう。

 

③自助グループ

ギャンブル依存症に限らず、依存症を克服する時、自助グループを利用する方も多くいます。

 

ギャンブル依存症の当事者同士が集まり、語り合うことでお互いを支え、「自分は一人じゃない」と安心して前に進む力を得られることと思います。

 

また、他の参加者の回復を支援することで、お互い前に進めると思います。

 

繰り返しになりますが、ギャンブル依存症を克服するためにはとても長い月日が必要でしょう。

 

しかし、適切に第三者を頼れば、きっとギャンブル依存症は克服できます。

 

「ギャンブルをやめたい」と願うあなたにも、「ギャンブル依存症」の当事者のご家族のあなたにも、手を差し伸べてくれる人は必ずいます。

 

3. 【体験談】ギャンブル依存症からの克服

実際に、ギャンブル依存症を克服した40歳男性の「自分と向き合い、依存症を克服した」体験談をご紹介します。

 

ギャンブル依存症を患った彼は、普通のエリートサラリーマンでした。

 

しかし、大学時代から続けているパチンコが、仕事が忙しくなるにつれひどくなります。

 

ギャンブルをしたい気持ちが抑えられず、ギャンブル依存症末期状態になったそうです。

 

具体的にどんな状態だったかというと、会社のお金を使ってパチンコを続けたり、会社で残業もせずにギャンブルをし続けるなどの行動がやめられませんでした。

 

会社のお金を使っていたことがばれて会社をクビになります。

 

「パチンコはもうやらない、今日で最後にするから」と口にする彼に親は何度も裏切られ、借金をし続けました。

 

彼の借金の肩代わりのため、親戚中からお金を借りた親も徐々に精神的に追い詰められていきました。

 

とうとう彼は親に「死んでくれ」といわれてしまいました。

 

その後、彼は病院に連れられ治療をはじめます。

 

どんな治療かというと、GA(ギャンブル依存症者の自助グループ)に通い、「12ステップ」と呼ばれる回復プログラムなどを行うというものでした。

 

「12ステップ」の治療の中で、彼は自分が無力であること、それでも解決策があることを信じました。

 

治療中は苦しく、禁断症状(希死念慮など)に襲われることもありました。

 

それでもミーティング会場に通うために、毎日自分の食事を作りながら、死にたい気持ちに折り合いをつけ治療を続けました。

 

彼は2年以上治療を続けました。

 

自分と同世代の仲間が出世している様子などを知るたび、何度も「自分はもうギャンブル依存症になってしまったし、終わりだ。死んでしまおうか?」と希死念慮に襲われましたが、「依存症はきっと克服できる」と信じ彼は治療を続けました。

 

特に自助グループで『ギャンブル依存症をやめたいけれどやめられない』苦しみを仲間に打ちあげたり、自分の不安を口にすることを通して、少しずつ気持ちが落ち着いたそうです。

 

また、自助グループに通う中で『自分は一人ぼっちの気がする』という孤独感や苦しみは、仲間の支えのおかげで少しずつ薄らいでいきました。

 

彼は現在、依存症を克服しています。

 

同じように苦しむ人の手助けができればと思い、今は依存症回復施設で働きながら、依存症の人の支援をしています。

 

4. 依存症克服のため、当事者・家族ができること

依存症を克服するためには「再発も覚悟すること」や「長い目で見て進んでいこう」という心意気が必要です。

 

ギャンブル依存症になる前から「生きづらさ」を抱えていたからのかもしれません。

 

ギャンブル依存症になることで脳の活動が変化し、「やめたいと思ってもやめられない」苦しみを抱えているかもしれません。

 

また、借金や家族を巻き込んだ問題を抱え、今もストレスを抱え苦しんでいるかもしれません。

 

当事者にお伝えしたいこと

あなたは、ギャンブル依存症になる前も今も苦しんでいることでしょう。

 

どうかこれ以上自分を責めないでください。

 

そして、苦しい中かもしれませんがあなたを助けてくれる人は必ずいます。そして、ギャンブル依存症は克服できます。

 

そして、ギャンブル依存症を克服する過程であなたはもっと「生きやすく」なると思います。

 

どうか未来に希望を持ってください。

 

当事者のご家族へお伝えしたいこと

当事者の家族が、「依存症の家族会」に通ったり、家族自身がカウンセリング等に通いながら、「きっと良くなる」と信じることが必要です。

 

私は「依存症者の家族」だった経験があります。

 

無力感、これから私たちはどうなってしまうのだろうという不安はいまだに覚えています。

 

しかし、どうか「ギャンブル依存症者の家族」も元気でいてください。

 

依存症当事者の家族だった経験がある私からの心からのお願いです。

 

あなたが元気でいることで、「依存症当事者」は一人じゃないと実感できますし、未来に希望を持つことができます。

 

5. まとめ:第三者を頼ってください

  • ①ギャンブル依存症は時間と根気がいりますが克服は可能です。

  • ②ギャンブル依存症を克服するためには、「カウンセリング」「自助グループへの通院」「病院での投薬治療」等があります。

  • ③自分を責め過ぎず、依存症は克服できるのだと信じて治療をし続けてください。

 

私たちヒューマンアルバでは、ギャンブル依存症の当事者やそのご家族の支援を行っています。

 

「ただ依存症を回復させる」のではなく、これから少しでも皆さんが生きやすくなれるようなサポートを心掛けています。

 

・ギャンブル依存症を克服したいんだけど...

・ギャンブルをやめたくてもやめられなくて...

 

どんなお悩みでも大丈夫です。

 

お気軽にご連絡いただければと思っています。

 

お問い合わせはこちらから↓

社名: 株式会社ヒューマンアルバ

住所: 〒214-0038神奈川県川崎市多摩区生田6-4-7

TEL: 044-385-3000 (受付時間: 平日10:00-17:00)

 

----------------------------------------------------------------------

ヒューマンアルバでは、定期的に『家族会を開催しております。

 

依存症者を回復につなげるためには、まずご家族が対応を変えていく必要があります。

 

・つらい思いを吐き出す場として

 

・状況を変えていく学びの場として

 

ぜひ、ご活用ください。 (お申し込みはこちらから)

----------------------------------------------------------------------

 

参考:

・斎藤学(2009)『依存症と家族』学陽書房

大谷信盛(2015) ギャンブル依存者のタイプ分類と公共政策─グループ属性から効果的な依存問題対策を導く試み─大阪商業大学アミューズメント産業研究所紀要 17 227 -249

・ジェイムズ・P・ウェラン『ギャンブル依存(エビデンス・ベイスト心理療法シリーズ6)』(2015) 金剛出版

 

ライター名: 木原彩

 

※紹介した事例は、記事の趣旨を損なわない範囲で、個人の特定ができないように一部内容を変更しています。また、本人やご家族の同意を得た上で記載しています。