2018/10/07

薬物依存症の病院での治療、回復に向けた取り組み

りんご

「薬物依存症の家族を見続けるのが辛い…」

「薬物依存し続けている現状を変えたい」

そんな薬物依存症に関するお悩みをお持ちの方、

もし、あなたの大切な存在が薬物依存症に陥っているとしたら

その方を病院などで回復させてあげたい、と思いませんか?

 

薬物依存症は一度陥ると、本人だけでは抜け出すことが非常に困難な病で、病院等の外部機関への相談が必要不可欠です。

もしこの記事を読んでいるあなたに少しでも「回復させてあげたい」という気持ちがあるならば、病院等で回復へと後押しさせてあげましょう。

薬物依存症は治療を受けることによって十分回復可能な病気なのです。

 

このコラムを読み、薬物依存症の病院での治療について正しい知識を得て、

回復への道を着実に歩んでいきましょう。

 

この記事が少しでもあなたの手助けになれるよう祈っています。

 

【目次】

 

1 薬物依存症を病院で回復・治療する

 

薬物依存症とは、「大麻や麻薬、シンナー等の薬物を繰り返し使いたいという欲求を持ち、または、薬物を使っていないと不快になるために使い続け、やめようと思ってもやめられない状態」のことを言います。

詳細は薬物依存症の特徴の記事もご確認ください。

 

薬物依存症の回復を目指す際、まずは相談機関に相談することが大事な一歩になります。そして、その始めの大事なステップが病院へ足を運ぶことです。

一般的に依存症の治療は病院の精神科・心療内科で行われており、そこでは他の治療施設では受診することができない専門医による医療的な治療方法」が受診できます。

治療の際も必ずしも入院しなければならないわけではなく、通院での治療も可能です。

 

2 病院での治療ステップ・治療機関・主な治療プログラム

 

病院受診の流れや治療方法について詳しくお伝えします。

 

1、病院治療受診の流れ

薬物依存の診療は病院では精神科・心療内科で受診をします。

初診で現在の依存症の重症度や状況を診察によって判断します。

その結果、外来か入院か、もしくは依存症専門病棟、デイケアか、など今後の治療体制を決定します。入院の場合は、勉強会、作業療法、レクリエーション療法など様々なプログラムを受けながら薬物使用からの脱却を目指します。

 

2、治療期間

薬物依存症での標準的な入院期間は1ヶ月で、通院の場合は週1〜2回の通院にて3ヶ月程度となります。

 

3、病院の治療機関:専門病棟・専門デイケアとは

薬物依存治療には病院によって専門病棟やデイケアが併設されている施設が存在します。

専門病棟とは、閉鎖病棟で幻覚や妄想といった急性期症状の治療や身体管理などの治療を行うもの。

デイケアとは同じように症状を持つ仲間たちとの交流や正しい生活リズムを取り戻すこと、依存症から抜け出すための力を身につけることを目的とした施設です。

 

4、病院で受診可能な薬物依存症に関する主な治療プログラム

病院では依存症専門の治療プログラムが受けられます。

あらゆる治療法の中の一例になりますが、下記のようなプログラムが存在します。

 

・再使用防止プログラム

認知行動療法による講義ログラム

・薬物教育プログラム

薬物を止めるために必要な思考法を学ぶプログラム

・ビギナー教育プログラム

依存症の基礎知識を学ぶプログラム

SSTプログラム

日常生活上に起こりうる課題の適切な対処方法を学ぶプログラム

・アンガーマネジメントプログラム

 イライラや怒りの感情の制御方法を学ぶプログラム

・アサーション

コミュニケーションスキルの獲得プログラム

・条件反射制御法

欲求を抑えるための教育プログラム

・内観療法

 自省によって生活の改善を目指すプログラム

 参考|大石クリニック

 

3 治療にかかる費用の目安

 

次に、薬物依存症の病院治療にあたってのお金の面に関してお伝えします。

治療にかかる金額は、治療内容や期間、入院される病棟、お持ちの保険証等の要素によりご負担額は異なります。

下記は平均費用額を示しています。

・初診時費用

検査無しの場合2,500円程度、検査ありの場合は5,000円前後

・再診時費用

1500円程度

※上記はいずれも処方薬費用を除いた金額です。

・入院費用

一ヶ月あたり100,000円~200,000円程度

 

また、精神障害者保健福祉手帳の発行や自立支援医療制度、高額療養費制度などによって負担額が軽減されることもあります。

希望があれば、自費診療(治療費10割負担)を受けつける病院も存在します。

 

自立支援医療制度の詳細についてはこちら

参考|厚生労働省|自立支援医療制度

 

家族

4 病院治療においての注意点

 

・病院治療の前に「依存症の自認」が大事

病院での依存症治療は、通い専門医と一緒に取り組んで回復に向かうことが多いため、自主的に治療や回復の意思がある人が向いているといえます。

そのため、まずは依存症本人が依存症であることを認めた上で回復の意思を持たせることが非常に重要になります。

この場合の自認とは「自身が薬物依存症であることを認め、加えて、問題は薬物にあるのではなく、根本的原因は自身の生き方にある」と認めている状態のことを指します。

 

・他相談機関の併用が大事

病院はあくまでも医療的な専門治療が受けられる施設です。

治療には他にも当事者同士のミーティングを行う自助グループでの参加などの方法も存在し、それぞれに一長一短があります。

実際、病院だけに頼る患者は少なく、病院治療以外の機関にも相談してみることをお勧めします。

 

治療方法についてはの記事もご確認ください。

 

5 まとめ

 

  • ①薬物依存症の治療のために病院の心療内科・精神科へ通うことは非常に有効な手段である
  • ②病院治療にかかる費用は、通院の際、初診費用は2,500~5,000円。再診費用は1,500円程度。入院費用は100,000~200,000円程度が平均額となる
  • ③病院治療前には、依存状態を自覚し、自身の生き方に原因があると認めていることが大事。

 

薬物依存症の治療を行う病院は全国各地に存在します。

もしあなたの大切な存在が薬物依存症で悩んでいるのなら、まずは相談から始めましょう。

もし依存症本人の方が治療に関して否定的ならば、あなたが病院の精神保健福祉士(ソーシャルワーカー)に無料で相談をすることも可能です。

これを読んでいるあなたが相談の第一歩を踏み出すことが大事なのです。

周りの相談機関とさえつながれば、依存症の回復への道がひらけます。

 

また、依存症の回復に向けて、私たちヒューマンアルバも回復プログラムを提供しています。

どんな小さなお悩みも、あなたの意見を尊重しながら、回復に向けて共に歩んでいきます。

相談の際には、必ずあなた、またはあなたの大事な人の回復の一歩のために力を尽くします。

どうぞお気軽にご相談ください。

 

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参考:2018年10月11日

大石クリニック

東北会病院

神奈川県立精神医療センター

依存症のすべてがわかる本 渡辺登 講談社

ライター:宮口まりこ