2018/09/07

薬物依存症の特徴とは?症状別チェックリストと治療法

病院

薬物と聞くと、コカインや覚醒剤など

「そもそも手に入りにくいもの。一部でしか流通していないもの」というイメージがあるかもしれません。

 「合法大麻」と書かれてネットで売られていたり、お香やバスソルト、アロマなど目的を偽装して販売されるなど、薬物の誘いは身近に潜んでいます。

また、市販薬や病院で処方される薬の乱用状態も薬物依存に含まれます。

 

そのため、現在、薬物依存症患者は約10万人います。

近年では若年層やストレスをかかえた中年層にも広がっています。

薬物依存症はだれしも起こりうる可能性があるのです。

 

このコラムでは、薬物依存症もしくは疑いのある人が身近にいる方に向けて、薬物依存症の特徴や治療法について、チェックリストも交えながらお伝えいたします。

 

目次

1、薬物依存症とは?

2、薬物依存症のサイン・症状とは?

3、薬物依存症がもたらす危険性とは?

4、薬物依存症の治療にむけてできること

5、まとめ:薬物依存症の方も家族も一人で悩まず相談してください

 

1、薬物依存症とは? 

 

薬物依存症は、簡単に言えば、薬物を繰り返し使用してしまう状態のことです。

自分をコントロールできなくなり、

「薬を使うのをやめたい」と思っていてもやめられなくなります。

 そもそもどうして「薬物依存症」になってしまうのでしょうか?

薬物依存症のきっかけには、内的要因、外的要因が考えられます。

 

・内的要因

薬物依存症になる人自身が孤独を抱えていたり、不安を抱えていることがあります。

「何かに頼りたい、さびしい、つらい」などの気持ちを紛らわすために薬物に手を出してしまいます。

 

・外的要因

友人、先輩など周囲の人から薬物の使用を誘われ、断りづらいなどの理由から薬物に手を出してしまうことです。

また「薬を飲めばやせられるよ」「頭がよくなるよ」など、誤った情報に騙され、薬物に手を出してしまうケースもあります。

 

このように、薬物依存症のきっかけをみると「だれしも起こりうる可能性を秘めている」ことがわかります。

まずは、薬物依存症のご本人もご家族の方も、依存症に陥ってしまった根本的な原因を見つめるようにし、必要以上に責めないことが大切です。

 

2. 薬物依存症のサイン・症状とは

家族が薬物依存症かも?と思いつつ、確信が持てず不安な方もいるのではないでしょうか?

ここでは薬物依存症の家族からみた薬物依存症者の行動で代表的なものを記載します。

 

1,感情の起伏が激しく、人が変わったようになった

薬物依存症になると自己制御が難しくなります。薬物を使用することで脳を傷つけ

人格さえも変えてしまうからです。怒りっぽくなったり、急に無口になったり、うそをつくようになるなどの傾向が見られます。

 

2,薬物について尋ねると不機嫌になる

薬物依存症の人にとって薬物について尋ねることで「薬をやめろって言っているのか?」と捉えられることがあります。そのため、薬物について尋ねると不機嫌になることがあります。

 

3,借金の催促や警察沙汰になったことがある

薬物を繰り返し使用することで耐性がつき、使う量がどんどん増えていきます。そうなると、薬物を手に入れるため、借金や、暴力・窃盗など犯罪を犯してでも薬物を手に入れようとします。

 

4,顔色が悪かったり不眠・過眠など、身体への影響が出ている

薬物依存状態になると、身体への影響が出始めます。顔色が悪かったり、不眠や過眠、また体重の増減により見た目に変化が現れることもあります。ほかにも、抑うつや不安や幻覚などの症状が見られるようになります。

 依存症のなかでも薬物は依存性が高く、自分の意思ではなかなか止めることができません。

 

なお、本人向けのチェックリストも記載しておきます。

これはIDC-10※1)による、物質依存の診断ガイドラインをもとに作成たチェックリストです。

以下の6項目のうち、3項目が過去1年間のある時に繰り返し行われた場合、薬物依存症である可能性(※2)があります。


1 薬物を摂取したいという強烈な欲求、渇望がある

2 薬物の使用の開始、終了あるいは使用量のコントロールをすることが困難

3 薬物摂取の中断あるいは減少による身体的離脱状態、離脱症候群の出現、

        あるいは離脱症状の軽減、回避する意図で使用することがあきらかであること

体制の出現による(わかりにくいのでわかりやすく説明)使用量の増大

5 薬物使用のために、他の楽しみや興味が薄れ、薬物の摂取時間が長くなり、

       またそれらの効果からの回復に長時間を要するようになる。

6 あきらかに有害な結果がわかっているがそれを無視して薬物の使用を続ける

     (過度の使用による臓器障害や大量使用による精神障害など)(負の強化への抵抗)


※1.世界保健機関(WHO)が公表している、国際疾病分類の第10版のこと

※2.あくまで参考程度になります。疑いがある場合は、病院や専門機関に相談するようにしてください

 

上記項目に当てはまる場合は、病院や専門機関など第三者にご相談ください。

ヒューマンアルバでも、無料でご相談を受け付けていますので、お気軽にご連絡ください。

 

3、薬物依存症がもたらす危険性

 

薬物に依存することで、健康を害するのはもちろん、社会生活や対人関係などにも深刻な悪影響を及ぼすようになります。

 

1,学校や仕事に行けなくなる

「やめたいけどやめられない」という状態になり、仕事や学校などやらなければならないことが遂行できなくなる可能性があります。依存症のため一日の大半を薬物ことを考えてしまうため、すべきことができなくなります。

 

2,禁断症状がおこる

薬物接種をやめると不眠や慢性的なイライラなど様々な不快な症状が発生します。人によっては、腹痛や頭痛などの痛みが発生することもあります。また薬物の種類によっては幻覚や幻聴の症状が現れます。

 

2,犯罪を犯すようになる

薬物依存症の特徴として、「薬物がないと生きていけない」状態になります。そのため薬を得るために借金をしたり、暴行窃盗などの犯罪を犯す可能性があります。また薬物乱による幻覚等から「自分はほっておいたら殺される」と感じ、他人を殺してしまう可能性もあります。

薬物の乱用を繰り返すことで、少しずつ依存が形成され、次第にやめたくてもやめることができなくなります。取り返しがつかない状況になる前に、治療につなげることが大切です。

 

4、薬物依存症の治療に向けて家族ができること

  

薬物依存症の治療には、主に「個人精神療法」や「集団精神療法」「入院治療」など、さまざまな方法があります。

どのような治療を用いるにせよ、まずは依存症者本人の回復への強い意志と、

決意を持続させる周囲のサポートが何より重要です。

ここでは、薬物依存症からの回復のために、家族ができることをお伝えします。

 

ステップ1)薬物依存症について学ぶ

まず第一に、薬物依存症について知識を得るようにしましょう。

知らず知らずのうちに誤った接し方をしており、依存をより深刻にしてしまうケースもあります。

「きっとこうだろう」という憶測ではなく、

薬物依存症の病気への理解を深めることで、正しい意思決定ができるようになります。

 

ステップ2)薬物依存症者への適切な対応の仕方を知る

依存症の方を大事に思うあまり、お世話をしたり、借金の肩代わりをしてしまうなど、

家族の方もまた、共依存に陥っているケースがあります。

誤った対応は、依存症者患者本人の依存を断ち切る機会を失わせることにつながります。

相手を思うからこそ、まずは共依存の状態から抜け出すことが大切です。

 

ステップ3)自身のケアをする

最後に、ご自身のケアも考えましょう。

「依存症の家族を差し置いて自分は幸せでいていいのか?」とお思いの方もいるのではないでしょうか。

というのも私が依存症の家族だった経験があり、

「何も力になれていない…」という無力感や罪悪感があり、

多くの依存症患者の家族は罪悪感に苦しんでいると思います。

薬物依存症はほかの病気のように、病気のもとを取り除くということができません。

よって治療のゴールは、「薬物がない状態でも生きていける」ことになります。

継続した支援のためにも、自分自身が心身ともに元気でいることが大切です。

あなたはあなたの人生を大切にしつつ、長期的な視野で依存症患者と関わるようにしましょう。

 

手 

5、まとめ:薬物依存症患者も家族も一人で悩まず相談してください

 

1.薬物依存状態になると感情的になったり、不眠や過眠、などの症状が現れるようになる。

2.薬物依存症になると、薬欲しさに犯罪を犯す危険性もある。

3.薬物依存症患者が回復するには、家族など周囲の支援が不可欠である。

 

薬物依存症になるきっかけはほんの些細なことで、だれしも起こりうる可能性があります。

しかし、薬物依存症は適切に第三者を頼ることで回復も可能な病気です。

 

ヒューマンアルバでは無料相談を行っています。

依存症の当事者やその家族だった経験を持つスタッフが

依存症患者や依存症ご家族に寄り添って具体的なお話ができます。

依存症患者それぞれの立場に合わせて、サポートもできます。

何かありましたらお気軽にご連絡ください。

薬物依存症の家族も薬物依存症の当事者の方も未来に希望を持てますように祈っています。

 

お問い合わせはこちらから:

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参考
土田英人.若者の薬物乱用・依存.京都府立医科大学雑誌 2010;119:1-7.