2018/04/16

アルコール等の依存症回復ワーク2.心身への弊害②

脳への影響

アルコール、ギャンブル、窃盗、買い物、セックス等様々な依存症が有りますが、その中でも特に脳への悪影響を及ぼすのが、覚醒剤などの薬物です。(その他、心臓、血管、筋肉にも影響を与えます。) ここでは脳への影響を書いていきます。

 

脳は何千億という数の「神経細胞」から成り立っていて、我々の思考や感情はこうした神経細胞同士が結びつき、非常に複雑なネットワーク回路をつくることで成り立っているのですが、この神経細胞が薬物がつくりだす有害物質に酔って消滅してしまいます。

 

今まで他の記事でも見てきた心の変化というのは、薬物により神経細胞のネットワークが破壊されてしまったことによるものです。

 

ささいなことでキレたりせず、気持ちを落ち着かせて、人の話にじっくりと耳を傾ける練習の場として、N.Aといった自助グループや、民間の回復施設、医療機関で行われているプログラムに参加することが有効です。

 

 

 

脳以外への体の影響

覚醒剤は、脳だけでなく、心臓、血管、筋肉にも影響を与えます。

一度に大量に薬物を使用した結果、心筋梗塞や高血圧による脳内出血を引き起こして、死に至ることが有ります。

また、全身の筋肉が突然溶け出し、腎臓などの臓器の障害を起こす横紋筋融解症という死に至る病気を引き起こすことも知られています。

 

 

 

薬物を使う過程でかかる病気

血液へのウイルス感染症、特にC型肝炎やHIV感染症の問題は、無視できません。

感染症は、注射で覚醒剤を売っている人が、注射器を他人と共用(まわし打ち)することで、うつります。

また、薬物を使っているときは、コンドームをせずにセックスしがちですが、その結果、感染します。

薬物等の依存症者の中には、複数のセックスパートナーがをもつ人が少なくないため、一旦誰か一人がC型肝炎やHIVに感染すると、あっという間に広がります。

 

C型肝炎は、10~20年経過すると、ほぼ100%が肝硬変と肝臓がんになると言われています。

C型肝炎には、インターフェロン(動物体内で病原体(特にウイルス)や腫瘍細胞などの異物の侵入に反応して細胞が分泌する蛋白質)による治療が広く行われていますが、全ての依存性薬物をやめてから1年以上経っていることがすすめられています。

断薬後間もない時期や薬物への欲求が強い時期には、インターフェロンの副作用により、フラッシュバックが起きたり、感情が不安定になり暴力的になったり、自殺衝動が高まったりすることがあるからです。