2018/04/10

アルコール依存症と暴力・犯罪

アルコールと暴力・犯罪との関連

アルコール・ハラスメント、配偶者・子供への暴力、その他各種犯罪など、アルコールが要因で起こっている問題は様々あり、社会的な課題になっております。

中には「依存症」という病気である人もおり、「意志が弱い人間に更生の余地なし」などと切り捨てにかかるのではなく、きちんと社会の中で回復の仕組みをつくることが肝要です。

 

ここでは、まずアルコールと暴力・犯罪の関連を考えていきたいと思います。

 

飲酒と暴力の関係は世界中で報告されており、日本においても、アルコール摂取による暴言・暴力・セクハラなどの行為は「アルハラ(アルコール・ハラスメント)」と呼ばれており、社会問題となっています。

 

以下では、アルコールが関連した暴力の例を見ていきます。

 

 

 

暴力とアルコール

1.配偶者への暴力DV

アルコールとDVの関連には諸説ありますが、以下の文献によると、夫婦間暴力において、男性側が暴力をふるったケースの約60%が飲酒をしていた、という調査もあります。

参考:アルコールとドメスティックバイオレンス より

 

またアルコール依存症者においては一般人口と比較しても暴力問題が頻繁に見られること・かつ断酒後には暴力問題が減っていくことから、依存症レベルになるとアルコールと暴力の関連は明確にあると思われます。

 

2.児童虐待

厚労省の報告によると、児童相談所における虐待相談対応件数は、1990年以降増加の一途をたどっており、2007年度では40,000件を超えています。

虐待の要因としては様々考えられますが、虐待が起こるケースの家庭で、どちらかの親がアルコール乱用・依存症者であったというケースは少なくありません。

 

3.高齢者虐待

高齢者への暴力も見逃せません。

2006年に高齢者虐待防止法が施行され、厚労省では高齢者虐待が2007年度で13,000件以上報告があったことから、大きな社会問題の一つになっていることがわかります。

高齢者虐待の要因として、ここでもアルコール依存症が原因だと考えられるケースが少なくありません。

加害者側のリスク要因としては、介護疲れから飲酒量が増え、結果アルコール乱用・依存へとつながり暴力をふるってしまうケースもみられます。

 

 

 

犯罪とアルコール

2010年の犯罪白書によると、50代男性の窃盗の23.3%、60代の19.6%が過度の飲酒を背景としています。

飲酒運転に関しては、検挙経験者の男性の66.3%、女性の50.0%が多量飲酒者。男性の47.2%、女性の38.9%にアルコール依存症の疑いがあると、神奈川県警が報告しています。